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子供への仕上げ磨きのポイント

子供への仕上げ磨きのポイント

子供時代に正しい歯磨きの習慣を身につけると、成長後も虫歯や歯周病になりにくいといわれています。子供の正しい歯磨き習慣のためには、親が行う「仕上げ磨き」が欠かせません。仕上げ磨きを行うことで、子供自身では届きにくい場所の汚れを落とし、虫歯や歯周病のリスクを減らすことができます。仕上げ磨きについてご説明します。

仕上げ磨きを始める前に

「子供の歯の仕上げ磨き」に適した道具選びは、子供が自らすすんで歯磨きをするように習慣づけるために非常に重要です。

1. 適切なサイズの歯ブラシを選ぶ

  • 子供用の歯ブラシは、大人用と比べて小さめのサイズで、子供の小さな口にフィットするように設計されています。ブラシのヘッドが小さいと、口の奥や狭いスペースにも届きやすく、効果的に磨けます。
  • 柄の部分は握りやすいデザインのものを選ぶと、親が操作しやすくなります。また、子供が自分で磨く練習をする際にも握りやすい形状は重要です。

2. 柔らかい毛質のブラシを選ぶ

  • 子供の歯や歯茎は大人よりもデリケートです。柔らかい毛質の歯ブラシを選ぶことで、歯や歯茎を傷つけずに優しく磨くことができます。
  • 一般的には、ソフトまたはエクストラソフトの毛質が推奨されます。

3. 子供が好むデザインを選ぶ

  • 歯磨きを楽しい習慣にするために、子供が好むキャラクターや色の歯ブラシを選ぶと、歯磨きのモチベーションが上がります。
  • また、光る歯ブラシや音楽が流れる歯ブラシなど、特別な機能がついた製品もあり、これらは子供を楽しく刺激して磨き続ける意欲を高めてくれます。

4. 適切な歯磨き粉を選ぶ

  • 子供が使用する歯磨き粉は、フッ化物の含有量が子供に適切なものを選びましょう。
  • 歯磨き粉の味も重要な選択基準です。子供が好む味のものを選ぶことで、歯磨きを嫌がることが少なくなります。

5. その他の補助アイテムを活用する

  • タイマー付きの歯ブラシや磨き残しを指摘してくれる染め出し薬など、仕上げ磨きをサポートするアイテムも多くあります。これらを活用することで、より効果的かつ楽しく歯磨きの時間を過ごすことができます。

子供の仕上げ磨きに適した道具を選ぶことは、子供が歯磨きを習慣化し、健康な口腔環境を維持するために非常に重要です。適切なアイテムを選び、楽しく効果的な歯磨きの時間を親子で共有しましょう。

仕上げ磨きの基本手順

適切な仕上げ磨きは、子供の口腔衛生を保つ上で非常に重要です。

1. 準備を整える

  • 正しいサイズと毛質の歯ブラシ、子供が好むフレーバー入りの適量の歯磨き粉を用意します。
  • 子供を安定した姿勢にさせます。小さな子供の場合、親の膝の上に座らせると安定しやすいです。

2. 歯ブラシの正しい持ち方

  • 歯ブラシはペンを持つように、軽く握ります。これにより、必要以上に力を入れずに磨けるため、歯や歯茎を傷つけるリスクを減らせます。

3. 歯磨き粉の塗布

  • 歯磨き粉は米粒大程度を歯ブラシに乗せます。これは、子供が誤って飲み込んでも安全な量です。仕上げ磨きの時は何もつけずに磨いても大丈夫です。

4. ブラッシングの開始

  • 歯ブラシを歯に対して45度の角度で当て、歯茎の縁から歯へ向かって小刻みに振動させるようにして軽い力で磨きます。
  • 上下の歯をそれぞれ外側、内側、咬合面の順に磨きます。
  • 一つ一つの歯に均等な時間を割り当て、全体で2分間を目安に磨きます。

5. 磨き残しのチェック

  • 磨き終わった後、口をすすがせて磨き残しがないかを確認します。特に、奥歯や歯と歯の間、歯茎の近くは磨き残しが生じやすいので、注意深くチェックします。

6. 定期的なフィードバック

  • 歯科医師による定期的なチェックを受け、仕上げ磨きの方法に誤りがないか、改善点はないかを確認します。

仕上げ磨きの基本手順を習慣化し、子供が自分で歯を磨き始めた後も、定期的に状態をチェックし、必要に応じてサポートを続けることが大切です。この手順を守ることで、子供の歯と歯茎を健康に保ち、虫歯や歯周病を予防することができます。

仕上げ磨きのよくある間違い

よくある間違いの一つに、歯ブラシを強く押し付けすぎることがあります。これは子供の歯や歯茎を傷つける原因になりますので、力を抜いてやさしく磨くことを心掛けましょう。

また、磨き残しがないかをチェックするために、仕上げ磨き後には歯垢の染め出しを行ってみるのも一つの方法です。正しい磨き方を習得するために、疑問点は何でも歯科衛生士にお尋ねください。

子供が自分で歯磨き出来るようになるために

親が子供に対して行う仕上げ磨きは、あくまで一時的なサポートです。子供が自分ひとりでしっかりと歯を磨けるよう、徐々にステップアップさせていく必要があります。そのためには、歯磨きを楽しい時間に変える工夫が重要です。

例えば、キャラクターが描かれた歯ブラシを使う、歯磨きの歌を歌う、歯磨きチャートでご褒美を用意するなど、子供が喜ぶ方法を取り入れましょう。

仕上げ磨きをサポートするアイテム

市販されている様々な歯ブラシや歯磨き粉、口腔ケアグッズを活用することで、仕上げ磨きをより効果的に行うことができます。

例えば、電動歯ブラシは均一な力で磨けるため、親御さんの負担を減らしつつ、効果的な磨き上げが期待できます。また、歯磨きアプリやゲームを利用して、子供が自発的に歯磨きをする習慣を身につけるのも一つの方法です。

まとめ

子供への仕上げ磨きは、その後の歯の健康を大きく左右します。正しい方法で毎日続けることで、子供の口腔健康は大きく向上します。親子で楽しみながら、子供がやがて正しい方法で歯磨きが出来るようになるのを目標に、習慣づけを行いましょう。

この記事の監修者
医療法人真摯会 クローバー歯科豊中駅前アネックス・矯正歯科
院長 中西 洋介

2015年 昭和大学 歯学部卒業。日本口腔外科学会。日本有病者歯科医療学会。日本口腔内科学会。

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クローバー歯科豊中駅前アネックス