セラミックの歯は、その場ですぐに作製して装着できるものではなく、完成までには一定の期間がかかります。そのため、「治療中は歯がないまま過ごすのか」「実際にどのくらいで完成するのか」といった不安や疑問を抱く方も多いでしょう。

この記事では、セラミックの歯ができあがるまでにかかる期間についてわかりやすく解説します。あわせて、完成までの間に歯がない状態になった場合の対処法についても紹介するので、セラミック治療を検討している方はぜひ参考にしてください。

セラミック歯の治療期間はどれくらい?結論を解説

セラミック歯の治療期間は、内容や歯の状態によって異なります。では、一般的な目安を挙げてみましょう。

軽度の治療で最短であれば約1~2週間ですが、一般的には1本あたり約2~3週間、長い場合約1~3ヶ月と覚えましょう。セラミック歯そのものの作製には、通常1週間~10日程度かかるとされ、治療全体としては通院2~3回、約2~3週間が目安です。患者さんの口腔状態が良ければ最短の通院で完了するケースもあります。セラミック歯の治療期間は一律ではないということが大切です。

  • 虫歯の進行度
  • 神経治療の有無
  • 治療本数
  • 歯科医院の設備が即日治療できるか

患者さんのお口の中の状態や、診療を受けている環境によって変動します。

セラミック歯が完成するまでの治療の流れ

セラミック歯の治療期間を理解するには、どのような流れで治療するかを知ることが重要です。

① カウンセリング・診断・検査

まずは患者さんのご希望やお悩みを歯科医師やスタッフが伺い、口腔内の状態をチェックするところからスタートし、治療計画を立てます。その際、セラミック歯のメリット、及びデメリット、自費治療であるため費用も説明されるでしょう。セラミック治療は基本的に保険が適用されないため、ある程度高額な費用がかかることから、費用面のことなどを踏まえ、治療を行うべきか検討しましょう。

虫歯や歯周病の有無も確認し、必要に応じてセラミック治療の前に虫歯治療を行います。別の歯科医院で治療を受けた歯を再治療する場合は、すでにある詰め物や被せ物の状態のチェックも必要となります。歯並びや噛み合わせの他、あごの関節や骨の状態なども確認するために、レントゲン検査やCT検査を行うことがあります。

② 歯の形成

同意のうえでセラミック治療を希望されるとなれば、セラミックを被せるためのスペースを作るため、歯を削り、土台を作ります。歯を削ることにより、神経と歯の表面の距離が近付くため、術後は冷たいものなどの刺激に敏感になります。

歯根の部分にまで虫歯の影響が及んでいれば、このタイミングで治療します。虫歯により土台にできるほど残らなければ、ファイバーコアなどの人工の土台を入れる必要があります。

③ 型取り

精密印象採得、光学印象で歯型を取ります。

項目 精密印象採得 光学印象
方法 シリコン素材を使って歯型を取る方法 3Dカメラで口内をスキャンする方法
特徴 歯や境目の形まで細かく再現しやすい 短時間で完了しやすく、負担が少ない
患者さんの負担 口の中に印象材を入れる必要がある 型取りの不快感が少ない
向いている方 細かな形の再現が求められる場合 型取りが苦手な方、短時間で済ませたい方

このいずれかの方法で歯型を取った後、技工所でセラミックの歯を作製します。

④ 仮歯の装着

最終的なセラミック歯が完成するまでの約1〜2週間は、見た目や噛み合わせを保つために仮歯を装着します。仮歯は主にプラスチック樹脂で作られ、治療当日に入れられるのが一般的です。前歯の見た目を整えるだけでなく、隣接する歯の移動を防ぎ、歯ぐきを守る役割もあります。

⑤ セラミック装着・調整

完成したセラミック歯を装着し、噛み合わせを調整します。噛み合わせの調整は、咬合紙という専用の紙を噛んで当たりの強い部分を確認し、その箇所を少しずつ削って整えます。装着直後は違和感を覚えることがありますが、多くの場合は2日〜1週間ほどで自然に馴染んできます。

このような工程を得るため、即日で完成するケースは基本的に少ないのが特徴です。

セラミック歯の治療期間が長くなるケースとは

セラミック歯にする際、治療期間が長くなるケースをご紹介します。

  • 神経を抜く根管治療が必要である
  • 虫歯や歯周病が重度である
  • 複数本の治療を行う
  • 噛み合わせの調整に時間がかかる

特に神経治療が必要な場合、その治療のみで1ヶ月程度かかることもあります。また、複数本を同時に治療する場合は、全体で1~3ヶ月程度になることも一般的です。

セラミック歯を早く仕上げる方法

成人式や、結婚式、人生の大事な節目までに早く仕上げるためにはどうすればよいかと悩まれる方もおられます。セラミック歯の治療期間を短くしたいという方は、このようなポイントを押さえておくといいです。

虫歯を早期に治療しておく
虫歯が進行していると、根管治療が必要になる場合があり、その分治療期間が大幅に延びてしまいます。事前に虫歯をしっかり治療しておくことで、セラミック治療をスムーズに進めることができ、結果的に全体の期間短縮につながります。

通院スケジュールを詰める
通院間隔が空いてしまうと、その分だけ治療期間も長くなります。可能であれば予約をまとめて取り、短い間隔で通院することで、無駄な待ち時間を減らし、効率よく治療を進めることができます。

CAD/CAMを導入している医院を選ぶ
コンピュータで歯の修復物を設計し、製作するCAD/CAMシステムのセレックを導入している歯科医院では、デジタル設計加工によりセラミック歯を院内で製作できるケースが多いです。外部の技工所に依頼する時間が不要となり、最短での装着が可能になるため、治療期間の短縮に大きく貢献します。

セラミック矯正の期間との違い

セラミック歯と混同されやすいのが、セラミック矯正です。セラミック歯は虫歯や歯の修復を目的としますが、セラミック矯正は歯並びや口元を改善する目的で行います。通常のセラミック治療は約2~3週間程度、セラミック矯正の期間は約2ヶ月~6ヶ月程度です。

つまり、セラミック歯は単体で短期間の修復、セラミック矯正は見た目の歯並び改善が中期的に行われると理解すると分かりやすいです。

セラミック歯の期間に関するよくある質問

セラミック歯の期間に関するよくある質問についてまとめました。

1週間でできる?

セラミック単体の製作自体は可能ですが、治療全体と考えると、やはり約2~3週間が一般的です。

仮歯の期間はどれくらいですか?

仮歯装着の期間は、おおよそ約1~2週間が目安です。

忙しくても通える?

通院は基本2~3回なので、忙しい方でもスケジュール調整は比較的しやすいです。

早く終わる人の特徴は?

  • 虫歯が軽度で神経治療が不要である
  • 1本のみの治療である

これらの条件をすべて満たしていると早く終わる可能性が高いです。

まとめ


セラミック歯の治療期間は、作製期間が1週間~10日、治療全体で2~3週間、長い場合は1~3ヶ月です。重要なのは、セラミック歯の治療期間は人によって大きく異なるという点です。歯の状態、治療内容、本数、医院の設備が治療期間を左右します。

短期間で美しい歯を手に入れられるのがセラミック治療の魅力ですが、無理に急ぐよりも、精度と安全性を優先することが重要です。気になる方は、まず歯科医院でカウンセリングを受け、自分に最適な治療期間を確認しましょう。