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子供の虫歯はどこにできやすい?気づきにくい3大ポイントと予防法

子供の虫歯はどこにできやすい?

「ちゃんと歯磨きしてるのに、なんでまた虫歯!?」
そんなふうに驚いたこと、ありませんか?

子供の虫歯は、大人と比べてびっくりするくらい進行が早くて、しかも気づきにくい場所にできることが多いんです。見た目はピカピカでも、実は奥のほうでひっそり進行していた…なんてことも。

「どこを重点的に磨けばいいの?」「仕上げ磨きって、どこまでやればいいの?」
そんなお悩みを抱える保護者の方に向けて、この記事では「子供の虫歯が出来やすい場所」をわかりやすく解説します!

子供の虫歯は“気づいたときには進行している”?

子供の虫歯は、痛みが出る前にかなり進行してしまっていることが多く、見逃されがちです。特に出来やすい場所を知らないと、保護者が見落としてしまうケースも。

虫歯は初期症状が出にくく、見逃されがち。

子供の虫歯は進行が早いのが特徴です。大人と比べてエナメル質が薄いため、虫歯菌が奥深くまで進みやすいのです。また、「甘いものを食べているのに虫歯にならない子」もいれば、「しっかり歯磨きをしているのに虫歯になる子」もいます。実は、虫歯が出来やすい“場所”を正しく理解していないと、予防のチャンスを逃してしまうのです。

放置してしまうとどうなるのか?

虫歯を放置すると、歯の神経に達したり、永久歯の形成に悪影響が出ることも。子供の将来の口腔健康に大きな影響を与えてしまう可能性があります。

放置は将来の歯並びや健康にリスク大。

  • 乳歯の虫歯が進行すると、永久歯の位置に影響することも
  • 神経まで進んだ虫歯は、激しい痛みや腫れを引き起こす
  • 歯を早期に失うと、不正咬合につながるリスクもある

その結果、治療の回数や費用も増えるだけでなく、子供の生活の質にも影響します。早めの対応が大切です。

実は多い「磨いているのに虫歯になる」ケース

歯磨き

「歯磨きをしているのに虫歯になってしまう」という親御さんの声は少なくありません。その背景には“虫歯が出来やすい場所”を見逃していることがあります。

見えない場所に虫歯の落とし穴がある。

お子さんの歯磨き、毎日がんばっていても…
それでも歯医者さんで「虫歯がありますね」と言われると、がっかりしてしまいますよね。

実はそれ、磨いている「つもり」でも、磨ききれていない場所があるからかもしれません。

子供の歯は小さくて凹凸が多く、しかも歯と歯の間や奥歯の溝など、歯垢が残りやすい構造になっています。とくに自分で磨く年齢になってきた子ほど、うまくブラシをコントロールできず、重要な場所がノータッチになってしまっていることも。

保護者による仕上げ磨きでも、以下のようなケースで“見えない虫歯”が進んでしまうことがあるんです。

  1. 奥歯のかみ合わせの溝が深くて、磨き残しが発生
  2. 歯と歯の間に歯垢が残っていても、フロスを使わないと取り切れない
  3. 生えたばかりの歯は未成熟でやわらかく、虫歯菌に弱い
  4. 歯と歯ぐきの境目がきちんと磨けていない
  5. おやつのダラダラ食べで、口の中がずっと酸性状態になっている

これらは「歯磨きしてるのに虫歯になる」というケースで本当によく見られるパターンです。

特に子供は「痛くなるまで気づかない」ことが多いため、気づいた時には虫歯が進行していた…ということも少なくありません。

ただ“歯ブラシを当てている”だけでは、虫歯は防げません。
大切なのは、「どこに虫歯ができやすいかを知ったうえで、重点的にケアすること」。そして「磨き残しが起きやすい場所に対して、仕上げ磨きや補助器具(フロスなど)を活用すること」が重要です。

このあとご紹介する「虫歯が出来やすい場所」をしっかりチェックして、磨き方を見直してみましょう。

虫歯が出来やすい場所を知っておこう

虫歯になりやすい場所は決まっています。そこを重点的にケアすれば、虫歯のリスクはぐっと減らせます。

要注意ポイントを理解して、しっかりケア。

以下の3つの場所は、子供の虫歯が特に出来やすい場所です?

奥歯のかみ合わせの溝
→歯垢がたまりやすく、歯ブラシの毛先が届きにくい場所。特に生えたばかりの6歳臼歯は要注意。

歯と歯の間(隣接面)
→一見きれいに見えても、実は歯垢が残りやすい。フロスを使わないと取れないことも。

歯と歯ぐきの境目
→歯磨きが雑になると、ここの汚れが残りやすく虫歯に直結。

これらの場所は、子供自身がうまく磨けないことが多いため、仕上げ磨きや定期的なチェックがとても大切です。親御さんのサポートが虫歯予防のカギになります。

今日からできる予防習慣

日常のちょっとした工夫で、虫歯予防はできます。家庭でのケアと生活習慣を見直して、子供の歯を守りましょう。

習慣を変えるだけで虫歯予防の効果UP!

「虫歯をつくらせない!」ために、今日から取り組めるポイントは実はたくさんあります。以下のような習慣が、子供の歯を守る大きな一歩になります。

家庭でできる予防習慣のポイント

仕上げ磨きを続けよう(特に小学校低学年まで)
→子供だけの歯磨きでは、どうしても磨き残しが出ます。寝る前だけでもいいので、保護者が最終チェックしてあげましょう。

デンタルフロスを使う習慣をつけよう
→歯と歯の間の汚れは、歯ブラシだけでは取りきれません。子供用のフロス(Y字タイプなど)なら扱いやすく、習慣化しやすいです。

フッ素入りの歯磨き剤を使おう
→フッ素には、歯を強くし、虫歯菌の活動を抑える効果があります。年齢に合った濃度のフッ素入り歯磨き剤を選びましょう。

おやつの時間を決めて、ダラダラ食べを避けよう
→お口の中が長時間酸性になると、虫歯リスクが高まります。時間を決めて食べたら、口をゆすぐなどの習慣をセットに。

水やお茶をこまめに飲むよう促そう
→食後やおやつの後に水分をとることで、口腔内の汚れや酸を洗い流しやすくなります。

寝る前の飲食は控えよう
→寝ている間は唾液の分泌が減るため、虫歯菌が活発になりやすいです。夜の食事は早めに済ませ、寝る直前のジュースやお菓子は避けましょう。

これらの習慣を日常に取り入れるだけでも、虫歯予防の精度は格段に上がります。

プロによるケアもあわせて受けよう

家庭でのケアと並行して、歯科医院での検診やフッ素塗布も定期的に受けることが大切です。プロの目で見てもらうことで、虫歯の早期発見・早期治療が可能になりますし、歯磨き指導などで磨き残しの癖にも気づけます。

虫歯予防は、1日で劇的に変わるものではありませんが、「ちょっとした意識の積み重ね」で確実に変化していきます。子供のうちから正しい歯磨きの仕方や食習慣を身につけておくことは、大人になってからの口腔トラブルを防ぐ“最大の予防策”になります。

家族で一緒に取り組むことで、お子さんも自然と前向きにケアを続けてくれるようになりますよ。

  1. 毎日の仕上げ磨き(小学校低学年までは必須)
  2. 甘いおやつの時間を決めてダラダラ食べを防ぐ
  3. フロスの使用やフッ素入り歯磨き剤を取り入れる
  4. 定期的な歯科医院での検診やフッ素塗布を受ける

虫歯予防は「特別なこと」ではなく、「日々の小さな積み重ね」。それが将来の健康な歯につながります。保護者の関わりが子供の歯を守る最大の武器です!

歯科医院での検診を習慣にしよう

検診

どれだけ家で頑張っても、100%完璧なケアは難しいからこそ、プロの目によるチェックが不可欠です。

検診こそが“虫歯ゼロ”への近道。

歯科医院での検診では、虫歯のチェックだけでなく、歯磨きのクセや噛み合わせ、フッ素の塗布など、トータルケアが可能です。特に生えたての歯は柔らかく虫歯になりやすいため、3ヶ月~半年に1回の検診をおすすめします。

まとめ

子供の虫歯は「どこにできやすいか」を知っているかどうかで、大きく予防の精度が変わります。

奥歯の溝・歯と歯の間・歯と歯ぐきの境目は、特に虫歯ができやすいので、意識して歯磨きやフロス、仕上げ磨きを行うことが大切です。

また、「家庭でできるケア+プロのチェック」で、より安心してお子さんの成長を見守ることができます。

この記事の監修者
医療法人真摯会 クローバー歯科豊中駅前アネックス・矯正歯科
院長 中西 洋介

2015年 昭和大学 歯学部卒業。日本口腔外科学会。日本有病者歯科医療学会。日本口腔内科学会。

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クローバー歯科豊中駅前アネックス

 

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