矯正って周囲からどう思われる？

矯正に興味はあっても周囲からどう思われるか気になると躊躇する方も多いです。矯正治療の周囲の方の印象や、矯正の目的、装置の種類での目立ち方などご説明します。

歯を綺麗に矯正したいけどそもそも矯正とは？

治療に通う事が可能な歯列矯正を行える環境であっても、周りの人の視線が気になるからと二の足を踏む方も多いでしょう。矯正は保険適用できない自由診療ですし、部分矯正ではなく全顎矯正の場合は通院のための時間も長くかかります。

矯正の目的は綺麗な歯並びだけではない？

悪い歯並び（不正咬合）を改善し、綺麗な歯並びになるというメリットのみが目立ちがちですが、審美性以外にも大事な目的があります。上下の歯並びの噛みあわせが悪いまま咀嚼を行っていると、噛みにくいため、特定の歯に負担がかかってしまいます。毎日同じように噛み合わせていると力がかかる歯のダメージは大きく、長く保つことが難しいです。矯正治療は咬合の力を歯並びへ均等にかけるため、正しい嚙み合わせにするのも大事な目的です。

どう思われる？矯正する人って

SNSで矯正女子という言葉を見かけませんか。歯列矯正の治療中の女性を指しますが、歯列矯正中の患者さんを見る周囲の方の印象は昔と変わってきています。

• 装置が痛そうなのに頑張っている
• 歯並びを改善するための努力をしていると思う
• 美しい口元の為に投資してきれいにしようとするのは素敵だ

矯正治療中の女性を先述しましたが、矯正治療中の男性の場合も同様です。

• 清潔な身だしなみを心がけようとしている
• 通院して治療を続けるのは自己管理がしっかりできている

矯正について日本と海外の意識の違い

日本では八重歯がある歯並びを可愛いと思う価値観の方が多いですが、海外では異なります。八重歯は英語でVampire toothと名前がつくほどに悪い歯並びの象徴で、八重歯があればなるべく早く矯正治療を行います。海外では綺麗な歯並びでなければ管理が出来ていないと見られ、日本との意識について大きく差があります。日本臨床矯正歯科医会で歯並びへの意識調査について記事が掲載されていますので、詳しくは下記をご参照ください。

矯正器具にも種類が多い

矯正器具は年代によって種類がありますが、成人してからに絞ります。矯正治療法としては、マルチブラケット矯正とマウスピース矯正が主です。精密検査後にどんな治療をするか、簡単に流れをご紹介します。

マルチブラケット矯正

小臼歯の抜歯の処置を行い、スペースを空けておきます。歯の表面にブラケットという突起を接着し、ブラケットの中にワイヤーを通します。その後、ブラケットの中にワイヤーを通し、適度な矯正力をかけながら正しい位置へ歯を移動させます。

ワイヤーブラケットの特徴

歯の表側にブラケットを付けて銀色のワイヤーを通すのが安く、白いワイヤーになると少し費用が高くなります。歯の裏側にブラケットを付けると白いワイヤーよりも費用はかかりますが、大きくお口を開けて覗かれない限り目立ちません。ブラケットからワイヤーが抜けると力がかからないため、細い針金やモジュール（ゴム）でしっかり固定する治療法ですがモジュールには様々な色があります。透明の色で目立たなくする方が多いですが、目立たせるために赤や黄色などのカラフルなモジュールで固定して、矯正治療を楽しむ方もおられます。

マウスピース矯正

世界的に有名なマウスピース矯正はインビザラインです。インビザラインによる矯正の流れとしては、軽度の不正咬合ならば作製したアライナー（マウスピース）を歯並びに装着します。軽度でない場合は歯にアタッチメントという突起をつけて、その上からアライナーをかぶせ、アタッチメントを固定源に矯正力をかけていきます。

マウスピース矯正の特徴

厚さ0.5mm程度で半透明であるため、矯正治療中と目立ちにくいのが特徴です。お食事の前に患者さんご自身で取り外しができますが、装着時間を怠ると歯が動かなくなります。交換するアライナーと歯の動きにずれが出れば、アライナーの再作製が必要となり、費用がかかるうえに治療期間も延びるため、装着時間をしっかりと守ることが大切です。

まとめ

矯正についてどう思われるかなど不安のある方は、見えにくい装置が可能かどうか、カウンセリングを利用してご相談ください。歯の状態やお悩み、不安な点をすべて伺ったうえで、必要ならば目立ちにくい矯正治療法をご案内します。